***負帰還の安定性判定***

負帰還の安定性の判定する方法はいくつかあるが、負帰還ループ利得のボーデ線図による判定方法が一般的です。SIMetrixでは、クローズド・ループの状態でボーデ線図を描くことができるボーデ・プロッタ・プローブが用意されています。

 負帰還ループ利得のボーデ線図を描くボーデ・プロット・プローブの使い方

・クローズド・ループでボーデ線図を描くには、不意帰還ループの間に交流信号源を入れ、ループ利得の利得と位相をシミュレーションします。
 ⇒下図のように、負帰還ループの中に[AC Source]V1を入れます。


⇒[Probe AC/Noise]のタブの中の[Boode Plot Probe]を交流信号源V1に並列に入れ、V1の両端の電圧利得と位相をAC解析でシミュレーションします。
図のようにこの場合、Gain(Aβ)が0dBの時、位相余裕は80°あることがグラフから読み取れます。一般に位相余裕が60°以上の場合、負帰還は安定であると判定します。

 出力に大きな容量があり負帰還が不安定になる場合

・出力に大きな容量(コンデンサC1)の場合、負帰還が不安定になる場合がある。
 ⇒コンデンサC1が1uFで前項と同様にAC解析を行うと、シミュレーショングラフのように、Gain(Aβ)が0dBのとき位相は6°程度しかなく、非常に不安定である。


 交流信号源を負帰還ループに入れボーデ線図を描く場合の問題と対策

・負帰還ループに交流信号源を入れてループ利得・位相を検出する場合の問題として、高周波数帯域で誤差が大きくなるという宿命があります。特に交流信号源の両端のインピーダンスの差が大きくない場合、顕著に表れます。(ここでは抵抗R4が小さい場合で、R4が数MΩ以上の場合は誤差が出ない。)

・これを改善するには、交流電圧信号源と交流電流信号源を注入して結果の両方を演算する(ミドルブルック法)が有りますが、ここでは簡易的にバッファ回路を入れて改善する方法です。
 ⇒抵抗R4=10KΩを追加して、AC解析した場合、高域周波数で誤差が大きくなり、正確なシミュレーションができない。


⇒交流信号源V1に直列に電圧バッファ(LAP2)を入れて、交流的に分離する。この場合、直流的には負帰還電圧がそのまま伝達されるので、直流的な動作は維持されます。シミュレーション結果のように、高域の誤差は無くなっている。

この方法は、本来B点の交流インピーダンスにA点の交流インピーダンスが接続されているところをLAP2で分離しているので、 (A点のインピーダンス)が(B点のインピーダンス)の10倍以上大きい場合は、実際の回路との誤差が少なく実用になる方法です。






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